RIJUEの構想

方針

教育方針イメージ

 

本事業は、イギリスや欧州圏各国と教育・研究・交流という3つのフェーズを基盤とした大学間交流事業を推進し、わが国における教育・研究活動の国際化を促進することを目的としている。
 まず、教育フェーズでは、高い品性を保ちながら、教養と豊かな人間性とともにビジネス感覚を兼ね備えた21世紀のグローバル社会で活躍できる人徳ある人材の育成(国際教養人育成プログラム)を行うことを主要目的としているが、他にも協定校との海外インターンシップ事業等(例えば、オックスフォード大学・サイード・ビジネススクールとの共同起業家育成プログラムの実施)を推進する。
 研究フェーズにおいては特に、高齢化、少子化、国家間の敵対化が引き起こす問題についての国際的・学際的研究の推進を図ることによって、これら研究領域で国際レベルの先導的役割を担うことを目指す。
 教育・研究フェーズの基盤となる交流フェーズでは、積極的にイギリスや欧州圏の国々との大学間・企業間交流を展開することによって緊密かつ幅広いネットワークの形成を促進する。交流フェーズの事業を推進するうえで、協定大学の研究者データベースを構築することによって日本の大学及び研究者の国際的な研究活動の活性化を目指す。当面は、これらの事業を中心にセンターの活動を展開していく予定であるが、将来的には産業界や研究機関を対象とした研究活動のコーディネートのほか、イギリス連邦(オーストラリア、NZ、マレーシア、シンガポール、他にインド、バングラディッシュ、パキスタン、南アフリカ、アフリカ諸国)との提携なども視野に入れ、広く「産」「官」「学」のレベルで活動領域を拡大し、わが国における日英欧学術交流の中核拠点として機能することを目指している。

 

現状

日英欧研究学術交流センター(Research Institute for Japan, the UK, and Europe: 以下、以下RIJUEと記す)は2015年代表である秦を中心に、メンバー池野、磯崎、篠宮、前田、大佐古、飯田、近藤、岡田、鈴木、佐々木、山口、Aspinall、Kinmonthの助力を受け、日本国内の大学の支援を目指してきた。更に加えて、ワールドクラスのセンターとするために、海外の大学との連携を強化しつつ、RIJUEの拠点計画及びプロジェクト内容に関する調査と会議を海外諸大学と共同で重ねてきた。
 RIJUEの活動の大きな特徴は、“Global University Coordinator、Global Company Coordinator”としての役割を果たすという研究機関としての大学としては今までにない発想から生まれている。日本の大学における専門分野・領域を超えた学際及び産業との融合の中にある教育シーズや研究シーズを見出し、花開かせることに貢献するものである。また、必ずこの領域は10年後にはどの大学においても一般化するに違いない。
その結果としての成果は、

① 「海外大学との共同研究による論文・書籍の量産」
大学の全研究科の若手研究者を支援する事業で、日本の研究者と海外大学の研究者との共同研究による論文・書籍による世界レベルの研究の増産が可能となる。早ければ3年以内に成果がでてくるであろう。

② 「短期留学プログラムの締結、マネジメント」
短期留学プログラムの締結の仕方やマネジメントの手法とそれらの課題と展望についての情報を日本国内の大学に伝達する。

③ 「起業人育成プログラム」
起業人育成プログラムをオックスフォード大学・ビジネススクールの協力を得ながら国内の各大学や企業向けにカスタマイズ化する。

であり、以上3点については大きな眼目となる。
是非、賛同いただける方々には、支援を望むものである。

 

設立(2016年度)から現在までの活動状況

RIJUE設立までに、駐日欧州連合代表部の学術協力担当者(Richard Kelner氏)を訪れ、欧州連合との協力体制の了解を得た。 国外では、オックスフォード大学、サセックス大学、ヨーク大学、ロンドン大学、トウェンテ大学の関係者と会談し、共同研究の実施と研究者交流、さらに、教育活動における協働を目指すことについて内諾を得ている。こうしたRIJUEの設立準備活動は、2016年~2017年に実施した9項目の具体的な活動計画に結実している。

1) ヨーク大学及びサセックス大学とRIJUEとの学生交流・研究者交流・共同研究に関するMoUの締結
2) オックスフォード大学・ハートフォードカレッジとRIJUEとの間において、学生交流・研究者交流に関するMoUの締結
3) オックスフォード大学・ハートフォードカレッジとRIJUEとの間において、学生交流・研究者交流に関するMoUの締結
4) 10月27日及び28日に、イギリス大学協会の会長を日本へ招聘し、講演会のみならず、国立大学協会とイギリス大学協会の協定締結
5) 広島大学とケント大学との大学間協定の締結
6) 英国のエリート中等教育学校であるパブリックスクールの中でも The Great Nineと呼ばれる名門校9校の一つ、ハロウ校とのMoU締結
7) 同志社女子大学とオックスフォード大学・ハートフォードカレッジとの学生交換のMoUの締結の仲介
8) 2017年6月21日には、同志社大学において、講演会を開催
9) 2017年6月22日には、広島大学において、若手研究者のためのアカデミック・セッションを開催

 RIJUEが短い準備期間で具体的な活動を行いうる背景には、RIJUEの研究拠点リーダーである秦を代表として2011年に設立されたアゴラブリタニカ(イギリス研究会)に所属する日本の大学内外の研究者の協力がある。7年間を超えるイギリス研究会の活動実績と研究者ネットワークがRIJUEの活動の実現可能性を裏打ちしている。英国とイギリス連邦、及び、欧州諸国の研究機関と連携しながら、大学の質的向上および国際教養人としての大学生・若手研究者を育成する。加えて、そのような視点を大学における「Human Rights」という観点を入れたカリキュラムを組み、国際プログラムを導入する。

 

RIJUEの目的・活動内容・計画

目的:

PEACE(People, Education, Academic, Culture, Exchange)プロジェクトを立ち上げることにより、日本の大学における研究向上と産・官・学の領域で、「グローバルスタンダードをあなた自身の中に(自らの手で築く、自らのグローバルスタンダード)」をキーワードとしつつ国際的に活躍できる国際教養人養成の「支援」を目的としている。

活動内容:

この目的を実現するため、

1. 学生・大学院生・若手研究者の国際的な学術交流の支援
2. 各大学の研究者のために国際的・学術的な共同研究の企画・実施の支援
3. 日本の大学のこれまでの遺産を継承しながら、研究力・教育力を強化し、交流を促進することに役立つ情報の提供

を実施している。
これらの支援は、各大学の国際共著論文・出版数の増加、卓越した研究者・高度専門職業人の輩出に繋がるものとなるであろう。

計画:

● 研究力強化:日・英・欧の「産」「官」「学」の交流の仲介拠点となる。
● 交流促進:学内に分散している国際ネットワークを大学の共有財産にする。
● 教育力強化:「国際的教養人」養成プログラムを開発・提供する。

 

事業

  • 1. 基礎事業

  • 2. TOEFL・TOEIC講習会 + 逐次通訳講習

  • 3. 研究フェーズ

    1. 研究者・公的機関・企業等の研究活動コーディネート
    2. 平和学・シティズンシップ教育の学際的、国際的研究推進
  • 4. 交流フェーズ

    1. 大学間連携を促進
    2. 研究者データベースの構築
    3. 海外インターンシップ事業の推進
  • 5. 教育フェーズ

    1. グローバルリーダー育成プログラムの開発・推進
    2. 研究者データベースの構築