前田一之

前田 一之

北陸先端科学技術大学院大学 研究国際部 国際交流課長
専門分野:大学ガバナンス

立命館大学文学部卒業,広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了,同大学院教育学研究科博士課程後期在学中。

高度プロフェッションによって構成される大学は,一般の営利組織とその性質を大きく異にしており,「ゴミ箱モデル(Garbage can model)」と形容されるように,従来より,その統治の困難性が知られている.一方,知識基盤経済の進展は,否応なく大学の組織化を要求し,高等教育改革における最大の眼目の一つは大学のガバナンス改革にある.わが国においては,国公私立を問わず,極端な集権化によって,ガバナンス改革を推進しているが,期待された成果はもたらされていない.かかる問題意識に鑑み,いかなるガバナンスが,効率的な大学運営を可能とするのか,主として定量的観点から,その規定要因を明らかにすべく研究を行っている.

1. 学術論文等
(1). 前田一之,「ディーキン大学におけるガバナンス及び職員の育成に関する実態調査」(p.132~p.137)『平成21年度文部科学省「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」採択事業 「多面的な国際交流の充実と高等教育の質向上に向けた国際連携プログラム開発」事業総括報告書 第1部(総括編)』(2012) 大学コンソーシアム京都 国際連携プログラム開発推進委員会(代表校:龍谷大学)(査読なし)
(2). 前田一之,「学長と経営部門」(p.66~p.69)「英国の大学財政」(p.73~p.80)『文部科学省先導的大学改革推進委託事業(平成23-24年度)最終報告書 「諸外国の大学の教学ガバナンスに関する調査研究─米国・英国・フランス─」』(2012) 広島大学高等教育研究開発センター(代表 大場淳准教授)(査読なし)
(3). 前田一之,「第5章 オックスフォード大学における予算配分制度」(p.70~p.86)『高等教育研究叢書 121 イギリスの大学におけるガバナンス』(2013) 広島大学高等教育研究開発センター(秦由美子編)(査読なし)
(4). 前田一之,「大学の管理運営とリーダーシップに関する実証的研究」学位論文(修士論文)広島大学大学院 教育学研究科(2013)(査読なし)
(5). 秦由美子・前田一之,「イギリスにおける年俸制と業績評価」(p.83~p.103)『KSU高等教育研究4』(2015)くらしき作陽大学(査読なし)
(6). 前田一之,「英国大学における社会人受け入れ」(p.18~p.23)『大学マネジメント』Vol.12 No.5, 134号(2016年8月号)(査読なし)
(7). 前田一之,「組織文化と学長リーダーシップに関する実証的研究―全国国公私立大学の副学長アンケート調査結果から―」『大学論集49号』 (2017年3月発行) 広島大学高等教育研究開発センター(査読あり)
2. 学会発表
「私立大学の管理運営に関する実証的研究―非公式的側面に着目して―」(2014)第17回 日本高等教育学会 於:大阪大学
「日本の高等教育におけるガバナンス・組織文化・成果の関係に関する調査研究 ―全国学部長アンケート調査に依拠して―」(2016)第19回 日本高等教育学会 於:追手門大学(共同発表:秦由美子,大膳司,大場淳,天野智水,村澤昌崇,前田一之)
「私立大学における大学運営効率の規定要因に関する実証的研究」(2017)第20回 日本高等教育学会 於:東北大学(前田一之)
「DEAを用いた私立大学における持続可能収支モデルの検討」(2018)第21回 日本高等教育学会 於:桜美林大学(前田一之)
“How do universities adapt to their external environment? An empirical study of the effects of university governance reform” (2017) 14th International Workshop on Higher Education Reform (HER2017) Hiroshima University, Japan, Kazuyuki MAEDA, Masataka MURASAWA, Jun OBA, Satoshi WATANABE
3. 著書
前田一之,「第3章 社会と学校」(p.14~p.20)『ディスカッションで学ぶ教育学講義30選』(2015)岡田昭人編著 ミネルヴァ書房

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